住宅リフォームの助成制度

住宅の品質を維持するため改善を容易にし、地域経済を活性化することを目的として住宅リフォームにかかる費用の一部を助成する制度が「住宅リフォーム助成制度」です。
地域経済の活性化を図ることも目的のひとつなので、リフォーム工事は各地域の業者に限ります。
「住宅リフォーム助成制度」は各自治体で施行しているため、在住地域の自治体に制度の有無を確認する必要があります。
助成対象者、助成対象住宅、対象となるリフォーム、助成金額、助成件数、受付期間、申請手続き方法などは自治体により様々です。

景気低迷の昨今、新築住宅に対する購入意欲は低下しており、リフォームの需要が高まりを見せている中、「住宅リフォーム助成制度」は生活の大きな助けとなります。
施工業者をその地域に限定することにより、各業者も地元で欠陥工事はできないであろうということから悪徳業者に騙される可能性も低くなるのではないかという声もきかれます。
そのため「住宅リフォーム助成制度」が施行されていない地域では実現させようと住民や業者を署名を集め、積極的に行政へ働きかけが行われています。

また、在宅介護の負担を少しでも軽減できるよう住宅を改修する際に介護保険より一部費用を助成する「高齢者住宅改修費用助成制度」と同時に利用できる自治体もあるようなので、各自治体窓口やケアマネージャーの方へ相談してみると良いかもしれません。

住宅リフォームとは

住宅リフォームは住まいの傷んでいる部分を修復したり、ライフスタイルに合わせて家の躯体や間取り、住設備を変更して豊かな住空間にします。
一概にリフォームといっても、地震対策のための耐震性を向上させる補強工事や子どもの成長に合わせた間取り変更、床の段差をなくすバリアフリー工事などの大掛かりなものから、手軽にできる壁紙やふすまの張り替えまで様々です。
一般的に新築と比べ解体費用がかからず仮住まいや引っ越しが不要な場合が多いので比較的安価に済むことや、予算に合わせてリフォーム内容を決めることができ、工事期間も短くて済むことが特徴です。

しかし、既存の建物がベースなので思い通りの間取りに変更が困難であったり、多くの場合は家に住みながらの工事となるのでストレスの負荷が大きくなります。
また、リフォーム部分を取り壊してから新しくするため、見えない部分に不具合があった場合の追加工事や部屋全体のバランスを見て範囲を広くするなど、工事が始まってから浮上する問題もでてきます。
そのため予算計画を立てるときに、1割から2割程度の予算は追加工事代として計算しておいたほうが安心です。

大規模なリフォームを考える際は、様々な事情を考慮し、家族のライフプランの整理をしてから将来を見据えた住環境を整備することが必要となってきます。
近年、悪質業者によるトラブルも多発しているため、価格や売り文句だけで安易に決めず、場所や規模に合わせて信頼のおける適切な業者を選定することが大切です。